ついに帰国することにした(ゴアから東京へ)


インド全土でのロックダウンが始まってからちょうど4ヶ月がたった(3月22日)。その当時は私がいるゴア州は感染確認はひとりだけ。新規感染者を抑えられているとして一時期は、晴れて「グリーンゾーン」になったゴアも州境をオープンして、人の行き来が許可されてから、どんどん感染者が急増している。今では4027人(7月22日現在)
インドは何しろ広くて(日本の約8.7倍)約13億人もいるので、なかなかひとつの対策ではまとまらず、インド全体でも、ロックダウンが続いている州や地域もある。でも国内線も少しずつスタートし始めて、人が動くようになった。で、想定内だけど、感染者は急増している。120万人に迫る勢い(1,192,914人)で、数だけでは世界第3位になってしまった。
ありがたくない。
6月にゴアのロックダウン解除が始まったものの、やはり州境をオープンしてからは感染確認数は増え続け、とうとうこの前の週末は三日間完全ロックダウン。三日間という中途半端なロックダウンを信用しない人も多く、このまま長期の完全ロックダウンが続くかもと言う噂が流れ買い溜めに走る人も多かったけど、無理もない。
3月22日の全インドロックダウン、一日のはずだったのがあれよあれよと言うまに延長し続けて3ヶ月近く続いたのだ。三日間と言われても信じられないのももっともだ。
とはいえロックダウンは三日で終わり(ほんとに?)今のところ、夜8時から朝6時までの外出禁止が8月10日まで続くことになっている。
臨時便はちょくちょく飛んでいるが、インドから東にはほとんど飛んでいない。商業国際便が再開するのを待って帰るつもりだったけどインドの感染確認者急増の様子を見るとなかなか全てオープンとはいかないみたい。日本がほぼ鎖国状態なこともある。今日また17か国増えて、147 か国からの入国を実質的に拒否している。
たとえインドからの商業ベースの国際便がスタートしても必ずしもお手軽に日本に帰れるとは限らない。日本に帰れないのにインドを出国しなければいけない状態は避けたい。どこの国に行って、その時どのように扱われるのか見えない。
ゴアにいる欧米の友達は、臨時便の本数が多いのでまだ帰るオプションがある。通常の国際便の再開を待っていた人もしびれを切らして帰る話をし始めている。
急遽、帰ることにした。デリーから羽田の臨時便。ゴアからの直行便はもちろんないので、ゴアからデリーまで飛ぶことに。待ち時間25時間。国内線の本数が少ないのでやむを得ない。
デリー空港の近くにホテルをとってから「もしかしたらトランジットの時にデリー空港から出られないかも」問題が発覚。結局大使館に電話したら「一応そういうことになってるんですけど、今まで臨時便に乗るために空港近くに泊まった人に問題はなかったから大丈夫」
ほっ。
インドはほんとに、建前と実情が違うことばかりなんだけど、こういう時ばかりは、領事館か大使館のお墨付きがほしい。
インド最大の航空会社エアインディアはコロナ禍の対応でかなり不満噴出の声を聞く。臨時便も、いきなりキャンセルとか日にち大幅変更とか、それに問い合わせても電話に出ないのが普通。
しびれを切らした友達が、遠出してゴアのエアインディアオフィスに突撃。そしたらなんと、オフィスで対応していたエアインディアのスタッフ、友達が訴えている途中で
「目をつむってしまった」
のだそうだ。結局「フライトはないですよ、以上」ということだったのだけど聞こえないふりを強調するため、まさかの「寝たふり」。
怒るを通りこしてびっくりした、と呆れていた。
JALに臨時便の予約をする時の対応がプロフェッショナルで感動する。とはいえ、この感動アンテナは、インドに長くいるとかなり甘くなっていると思う。
「2分待って」と言われて本当に2分だけ待ってすむことはないので、JALに電話した時に、「少々お待ちください」と言われて、それがほんとに「少々」だった!ということくらいで、おおおっ!とポイントがアップしてしまう。なんて緩いんだ私の「プロフェッショナル基準」。
東京はこの週末の連休は、不急不要の外出を控えるのだそうで。でも今日からGo to トラベルキャンペーン、急遽東京抜きにして始まるんだそうで。そもそも英語が間違ってるんだけど、(Go traveling と言う)周りは誰もおかしいと言わなかったのか。インド政府が迷走していないとは絶対言えないけど、日本もなかなかだ。
私の仕事は、「みんな集まって!」と呼びかけないと成り立たないので今年の日本シーズンの予定、立てられていない。帰国して空港で検査、そして2週間の自主隔離なのでどちらにしろしばらく動けないけどその後もこの感じだとまだ見えない。先が見えないのは私だけじゃなくて世界共通だけど、とにかく、いったん帰ることにします。
日本のみんなに元気で会えますように。毎回帰国前はそう言ってるけど、今年はなんて切実なのかしら。
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ゴアはモンスーン本格化。ポタポタきた次の瞬間にどしゃ降りも珍しくない。たまの晴れ間に外に出ると、モンスーンが激しくなるのに比例して緑が濃く、鮮やかになっている。緑のカーペットがどんどん厚みを帯びてくる。
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雨続きだけど、こんな夕焼けを見せられると、後ろ髪を引かれる。