ものづくりスイッチ


Shanti Riot 展、東京・谷中のコーツトカフェで好評開催中。

私は、ありがたいことに居心地の良いカフェに

連日入り浸っている。

 

去年の夏日本に帰ってきて、すでに1年以上。

こんなに長いこと日本にいるのは15年ぶり。

 

毎年恋しかった桜がついに見れたりとか

日本の静かなお正月を過ごしたりとか

いいこともあるっちゃあるんだけど

 

ありがたい事に、いいかげんインドにもネパールにも行けない事には

もう一年Shanti Riot巡業できるくらいの作品数はない。

 

気づくと、

ジュエリーデザイナー

と名乗っているにも関わらず

制作する場所である

インドもネパールも行けないのを理由に

全くデザインをしていない!

 

という事を今更ながら実感し

最近、日本で初めて、

持っている石を並べて

構想を練り始めた。

 

同様のデザインで、石違いで

1シリーズ作るというのは

とてもとても時間がかかる。

 

まず、それぞれの石を仕入れて

その中から最適なサイズとクオリティのものを

セレクトしていく

という作業は地道なもの。

 

インスピレーションを広げていって

それが形になるまで

どの作業もずっと地味ーで地道で、

毎回、思った以上に時間がかかる。

 

毎回、どの作業も甘くみているとも言えるんだけど。

 

石を久々に広げてみて思ったこと。

 

ああ、私はこの地味ーなプロセスを愛している!

 

年内にはインドに戻れるかしら。

そこからネパールにも行けるかしら。

 

どこにいるにしろ、ある程度の時間

缶詰になって

自分のデザインを固めない事には

外仕事も頼めない。

 

日本に持ってきている限られた石で

日本にいるうちに

少しでもデザインできたらいいな。

 

ジュエリーを制作するのはインドとネパールで

日本はあくまでも販売の場所だった。

「これだけ作ってしまったものをどうにかしなきゃ」

を「どうにかする」のが日本だったので

帰国すると即、作るモードが売るモードに切り替わる。

 

クリエイターの多くにあるあるだけど

「自分の作品を売る」のが私はとても苦手だ。

苦手だ、とか言っててもどうにもならないので

なんとかどうにかする。

 

それを続けているうちに

日本で「売るモード」に切り替わるのにも慣れてくる。

売ることへの苦手意識はいまだにあるくせに、

そのシフトチェンジは嫌いではない。

 

嫌いではない、とか言っていられるのも、ひとえに

私のジュエリーを喜んでくれる人たちがいるからですよ、

ありがたやありがたや。

 

日本はあくまでも販売の場だったけど

やっと、ものづくりスイッチが入った。

 

コーツトカフェの個展も早いものであと10日。

わさわさ自分仕事を広げているかもですが

お客さんあっての自分仕事です。

ぜひ会いにきてくださいね。